「ダークサイドスキル」(2017) 木村尚敬
主張:企業は、ミドルマネージャーがブライトサイドスキルだけでダークサイドスキルを持っていなければ、競争に負ける。
※ブライトサイドスキル:論理的思考力、財務会計知識・スキル、プレゼンテーション能力、資料作成スキルなど。
※ダークサイドスキル:人や組織に影響を与え動かす力、空気を支配する力、人を正しく見極める力、厳しい意思決定を断行できる力。
問題:多くの企業のミドルマネージャーは、経営や組織の改革を断行するためのリーダーシップが欠けている。
解決策:企業のミドルマネージャーが、ダークサイドスキルを駆使して、企業の改革を推進し実現させる。
ミドルマネージャーがダークサイドスキルを発揮するためには、次の6つの役目を果たす必要がある。
役目1:己の弱み・恐れ・下世話な欲望との対峙
他者からの攻撃の脅威となる己の弱み・恐れ・下世話な欲望を操るために、それらと向き合い己を深く理解する。
役目2:己の価値観・目標・覚悟の共有
いざという時に正しい協力が得られるよう、己の価値観・目標・覚悟を共有し、どんなことがあってもそれらに基づく姿勢や行動をとる。
役目3:経営と現場の一次情報の統合
組織内の情報結節点的な存在となり、上層の経営と前線の現場それぞれの正確な一次情報を収集しそれらを統合する。
役目4:違和感を察知する洞察眼の会得
財務三表から儲けのメカニズムを理解しきな臭い部分を発見し施策と数字の紐づけができるようにしたりして、日常で違和感を察知できるような洞察眼を磨く。
役目5:メンバーからの畏敬と信頼の獲得
いざという時に強力なリーダーシップを発揮するために、合理と情理のはざまを司る多種多様なコミュニケーションによって、メンバーから畏敬と信頼の両方を得られるようにする。
役目6:調整・根回し・段取りの遂行
改革を確実に断行させるために、硬軟織り交ぜて人を動かしながら調整・根回し・段取りを着実に遂行する。
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