「コア・コンピタンス経営」(2001)ゲイリー・ハメル、C・K・プラハラード
主張:高業績企業は、未来の展望に基づき、コア・コンピタンスを形成している。
※コア・コンピタンス:顧客に独自の価値を提供する企業の中核的な力の組み合わせ。
問題:企業の業績改善方法が、組織の再編成か業務過程の再設計といった費用削減方針に偏っている。
解決策:コア・コンピタンスを形成し、新たな市場を創出することで、利益を長期的に増加させる。
そのための指針は次の6つである。
指針1:新たな潜在ニーズを定義する
既存事業や市場に囚われずに顧客主導以上の視点に立ち、柔軟な発想で新たな領域を開拓していくことに焦点を当てる。
指針2:抜群に刺激的な未来を具体化する
全従業員の尊重と忠誠を勝ち取れる大義名分を掲げ、ひょっとしたらできそうなストレッチ目標を立て、未来のために今やるべきことを明確にする。
指針3:コア・コンピタンスに投資する
実現する未来のために獲得すべき力について合意形成し、明確な決意の上で継続的な努力によってコア・コンピタンスを強化する。
指針4:資源の制約にとらわれない独創性を発揮する
経営資源を重点領域に集中し効率的に配分した上で、独創的な発想によって不可能を可能にする。
指針5:他企業と提携し補完資源を確保する
各企業との利害関係を理解した上で、新たな市場を創出するために必要な経営資源を確保するために提携する。
指針6:世界中の顧客心理シェアを獲得する
世界中で認知され好評があり親近感を得られるブランドを目指し、幅広い製品領域で多くの顧客心理シェアを獲得する。
原著:COMPETING FOR THE FUTURE (1994)
訳者:一條和生
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